ミスで失敗しない!レンタルスペースの適正人数の決め方(会議・パーティ・撮影の用途別)

レンタルスペースにおける「定員」は何人に設定するのが妥当なのでしょうか。

利用者に安全かつ快適に過ごしてもらえるよう、適正人数に沿った定員を決定しましょう。

本記事では、会議・パーティ・撮影の用途別で適正人数の決め方を紹介しますので、ぜひご活用ください。

レンタルスペースに適正人数が設定される理由

レンタルスペースでは、利用者にとっての快適性や利便性のほか、安全面、機能面、トラブル防止、近隣への配慮などの理由から適正人数が設定されます。

レンタルスペースの適正人数は広さや設備、利用目的などによって変動するため、法令はもちろん、建物の構造や用途などに準じて適切に決定しましょう。

レンタルスペースの適正人数を決めるポイント

レンタルスペースの適正人数を決めるときのポイントは3つです。

  1. 法定収容人員(消防法の絶対上限)
  2. 表示定員(利用者に示す人数)
  3. 推奨人数(快適性・安全性の目安)

いずれも適正人数の基準となるものですが、それぞれ意味や数値が異なるためポイントを確認しておきましょう。

法定収容人員

法定収容人員とは、消防法に基づいて算出される「その空間に物理的・法的に収容できる最大人数」です。

原則として3㎡/人(床面積3平方メートルにつき1人)で算定されるため、たとえば100㎡の「会議室」であれば「100㎡ ÷ 3㎡ ≒ 33.33… (小数点以下切り捨て)」となり「33人」が法定収容人員ということになります。

なお、消防法では「適正人数」という言葉は使われず、「収容人員(安全上の最大人数)」という考え方が用いられます。

消防法における収容人員の算定ポイントは次の3つです。

○人の行動様式
○有効床面積
○設備・動線

消防法上の収容人員は「非常時」を想定した基準で算定されるため、避難経路の確保や出入口の滞留、管理者による誘導体制なども算定基準の要素となります。

表示定員

表示定員とは、予約サイトや現地掲示などで利用者に示す「この人数までなら利用可能」とする運営上の定員です。

一般的には消防法上の法定収容人員を上限として、それ以下の人数が「定員」として設定されます。

運営者にとってトラブル防止やクレーム回避を目的とした「責任を持って管理できる人数」であるかが基準となるため、法定収容人員の7〜8割程度が目安となります。

レンタルスペースの表示定員は消防法基準+自主基準という考え方で設定されますので、安易に自己判断せず、所轄の消防署に相談した上で適切な定員設定と安全対策を取ることが重要です。

推奨人数

推奨人数とは、消防法上の制約とは別に「最も快適かつ安全に利用できる人数」の目安となる定員のことです。

利用者の安全面はもちろんのこと、利用者の満足度や快適性を優先しながら設定するため、ゆとりある動線や座席間隔、空調効率、騒音レベル、作業や交流のしやすさなど、実際の利用体験が基準となります。

推奨人数を「快適人数」として導入することで、より高い安全性が確保できるほか、稼働率・単価・評価の面での安定が図れるのもメリットです。

「快適人数」の用途別ポイントは以下のように挙げられます。

○会議:ゆとりある余白が快適性に直結して高評価となる。
○パーティ:ゆとりある余白や動線が満足度を左右する。
○撮影:少人数利用でも高単価での貸し出しが成立する。

推奨人数は必ずしも利用者に提示する必要はありませんが、利用ガイドや問い合わせ対応などでミスマッチを防ぐことは可能です。

レンタルスペースの適正人数の決め方|会議

ここでは、レンタルスペースの用途を「会議」とした場合の適正人数の決め方を紹介します。

基本的な考え方

○法定収容人員:3㎡/人
○表示定員:法定の7〜8割
○推奨人数:備品込みの快適人数

適正人数の目安

○面積:10㎡
└法定収容人員:3人
└表示定員:2人
└推奨人数:1〜2人
○面積:20㎡
└法定収容人員:6人
└表示定員:5人
└推奨人数:4人
○面積:30㎡
└法定収容人員:10人
└表示定員:8人
└推奨人数:6〜7人
○面積:40㎡
└法定収容人員:13人
└表示定員:10人
└推奨人数:8〜9人
○面積:50㎡
└法定収容人員:16人
└表示定員:12人
└推奨人数:10人

会議室の適正人数を考えるとき、まず重視すべきは「実質的に使える広さ」であることです。

図面上の床面積だけでなく、机・椅子・モニター・配線・収納棚などの設置により可動可能なスペースが狭まるため体感面積は2〜3割減ります。

特にオンライン会議を想定する場合、カメラ位置や背景確保のため適正人数を減らすのが得策です。

また動線については、「全員が着席した状態でも出入口やトイレに無理なく移動できるか」、「途中で他者を立たせずに通れるか」を確認する必要があります。

動線が確保できない会議室は、避難時だけでなく通常利用時でも利用者に大きなストレスを与えるのでクレームにつながりやすいという難点があることに注意しましょう。

さらに、長時間利用が想定される「会議」では空間の快適性が利用者の集中力に直結するため、ゆとりある余白や空調の効き具合という点でも、あえて少なめに定員設定する方が評価されやすいといえます。

レンタルスペースの適正人数の決め方|パーティ

ここでは、レンタルスペースの用途を「パーティ」とした場合の適正人数の決め方を「着席」と「立食」に分けて紹介します。

基本的な考え方(着席)

○法定収容人員:3㎡/人相当
○表示定員:法定の7〜8割
○推奨人数:飲酒あり前提の快適人数

適正人数の目安(着席)

○面積:10㎡
└法定収容人員:3人
└表示定員:2人
└推奨人数:1〜2人
○面積:30㎡
└法定収容人員:10人
└表示定員:8人
└推奨人数:6人
○面積:50㎡
└法定収容人員:16人
└表示定員:12人
└推奨人数:10人
○面積:80㎡
└法定収容人員:26人
└表示定員:20人
└推奨人数:16〜18人
○面積:100㎡
└法定収容人員:33人
└表示定員:25人
└推奨人数:20〜22人

基本的な考え方(立食)

○法定収容人員:客席部分0.5㎡/人 + その他3㎡/人
○表示定員:法定の6〜7割
○推奨人数:1.5〜2㎡/人

適正人数の目安(立食)

○面積:10㎡
└法定収容人員:20人
└表示定員:12人
└推奨人数:6〜7人
○面積:30㎡
└法定収容人員:60人
└表示定員:40人
└推奨人数:18〜20人
○面積:50㎡
└法定収容人員:100人
└表示定員:65人
└推奨人数:30〜33人
○面積:80㎡
└法定収容人員:160人
└表示定員:100人
└推奨人数:45〜50人
○面積:100㎡
└法定収容人員:200人
└表示定員:130人
└推奨人数:60〜65人

パーティでは、単純な人数収容よりも「人がどう動くか」を軸に適正人数を考える必要があります。

消防法において重視されるのが「どれくらい自由に動けるか」、「非常時はどのように避難するのか」、「管理・誘導されているのか」といった「人の状態」だからです。

したがって、着席か立食かによって必要な面積が変わるほか、料理台、ドリンクスペース、演出用機材、装飾物などが加わることで、実際に人が立てる面積はさらに減少します。

ちなみに同じ100㎡の空間でも、法定収容人員が着席で33人、立食で200人と大きく違うのは、立食における「密集が許されている」のではなく、密集することを前提に「出入口の数・幅の増加」や「非常照明・誘導灯の増設」、「自動火災報知設備」といった「別の安全措置が要求される」からです。

いずれの形式でも、パーティでは受付やトイレ前、ドリンクコーナーなどに人が集中することが想定されるため、全体の人数が適正でも局所的に過密状態になる場合があります。

したがって、動線や滞留ポイントを考慮しながら、ゆとりある適正人数を設定することが大切です。

また、快適性の面では音量・空調・臭いなどへの対策として余白が必要となりますし、飲酒をともなう場合は利用者の判断力や行動速度が低下するため、安全性を高める面でも空間に余裕をもたせることが求められます。

レンタルスペースの適正人数の決め方|撮影

ここでは、レンタルスペースの用途を「撮影」とした場合の適正人数の決め方を紹介します。

基本的な考え方

○法定収容人員:3㎡/人
○表示定員:法定の7〜8割
○推奨人数:機材・動線・快適性を考慮した実用人数

適正人数の目安

○面積:5㎡
└法定収容人員:1人
└表示定員:1人
└推奨人数:1人

※人物撮影はかなり制限される。
※セルフ撮影・商品撮影・オンライン配信向き。

○面積:10㎡
└法定収容人員:3人
└表示定員:2人
└推奨人数:1〜2人

※被写体+カメラマンでほぼ限界。
※照明2灯以上なら1人運用が安全。

○面積:20㎡
└法定収容人員:6人
└表示定員:4人
└推奨人数:3人

※標準的な小規模撮影。
※被写体/カメラ/アシスタント1名が現実的。
※背景切り替えや引きは制限あり。

○面積:30㎡
└法定収容人員:10人
└表示定員:7人
└推奨人数:4〜5人

※チーム撮影可。
※複数照明・簡易セットの組み立て可。
※動線を確保すれば動画撮影にも対応可能。

○面積:50㎡
└法定収容人員:16人
└表示定員:12人
└推奨人数:6〜8人

※本格的な撮影利用。
※モデル複数名・スタッフ入りも可能。
※観客を入れる撮影は別用途扱いとなるため要注意。

撮影に利用されるレンタルスペースは、コワーキングスペースのような個室から写真スタジオのような空間まで幅広くありますが、利用人数に加えて照明やカメラといった機材の空間占有率を考慮しなければなりません。

機材は床面積に含まれていても消防法の定めにより「避難障害物」として評価される点に注意しましょう。

また、備え付け品として机・椅子・モニター・電源タップ・配線スペースなどが必要になりますし、パソコン作業を行う場合は椅子の可動域や後方スペースについても実測感覚で判断することが求められます。

次に、動線面では、全員が着席した状態で誰かが出入口や非常口に無理なく到達できるかを確認する必要もあるでしょう。

さらに、撮影では作業に集中できる環境として「静けさ」も重要な要素であるため、たとえ法的に問題がなくても「少人数設定の方が継続利用や評価向上につながる」といった運営上のメリットがあります。

レンタルスペースの定員は適正人数を設定しよう

レンタルスペースの定員は、消防法の絶対上限である「法定収容人員」を基に、利用者に示される「表示定員」や快適性・安全性を目安にした「推奨人数」を適正人数として設定されます。

それぞれの適正人数は、会議・パーティ・撮影といった用途別でも変動しますので、用途に合った定員を決定するようにしましょう。

また、レンタルスペースの表示定員や推奨人数は消防法基準+自主基準という考え方で設定されますので、安易に自己判断せず、所轄の消防署に相談した上で適切に検討することが重要です。

ぜひ本記事を参考にしながら、レンタルスペースの用途に合った定員を設定してください。

 

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