シャイニングマンデーとは?その取り組みの内容と今後の展望を解説

「シャイニングマンデー」という言葉をご存じでしょうか。プレミアムフライデーのキャンペーンがスタートして広く認知された一方で、土日を有意義に過ごすための制度として一時的に注目を集めたシャイニングマンデーはあまり知られていません。今回は、シャイニングマンデーとはどんな制度なのか、またメリットとデメリットについて紹介します。

こんにちは!テレワーク歴5年以上、仲野識です。
「シャイニングマンデー」という言葉をご存じでしょうか。
プレミアムフライデーのキャンペーンがスタートして広く認知された一方で、シャイニングマンデーはあまり知られていません。

土日を有意義に過ごすための制度として一時的に注目を集めたシャイニングマンデー。
今回は、シャイニングマンデーとはどんな制度なのか、またメリットとデメリットについて紹介します。

シャイニングマンデーとは?


シャイニングマンデーとは、月曜午前に有給休暇を取得することを推進する動きです。
公明党が働き方改革の推進の一環としてマニフェストの中で実施を提唱したことがはじまりです。提唱された当時は、今までとは違った新たな休み方として話題を集めました。

ただ、シャイニングマンデーは、現状プレミアムフライデーのように国や経済産業省が推進しているものではないというのもチェックポイントといえます。

シャイニングマンデーでどんなことができる?

1週間の始まりに半休を取得するシャイニングマンデー。ではこの取り組みによって、働く人にとってどんなことが可能になるのでしょうか。

月曜から仕事が始まることを考慮して、日曜は早めに家に帰りたいという方も多いはず。
翌日仕事があると前日の外出は早めに切り上げがちですが、月曜が午前休であれば、日曜日に趣味やレジャーをいつもより遅めの時間まで楽しんだり、夜間の時間を趣味に使ったりすることも可能になります。
月曜の仕事が午後からであれば、日曜の夜遅めに帰ってくるという選択肢も生まれるでしょう。


なぜシャイニングマンデー?プレミアムフライデーは失敗だった?

プレミアムフライデーは、今年の調査では認知率88.5%を獲得していますから、知っている人は非常に多くなっています。
プレミアムフライデーにあやかり、スーパーやコンビニ、デパートなどでは頻繁にセールが行われるようになりました。
そしてその結果、来場者数の増加や売上アップの結果は出ているとされています。
その結果を見て経産省では「月末の金曜日は忙しい」という見方を示しています。
だからこそ、別の曜日への変更を推奨すると同時に、月曜日の午前休を「シャイニングマンデー」と呼ぶことを検討しているのです。

しかし、やはり「働き方改革」の観点からもっとも大事なのは企業が休日を遂行することです。
導入から半年が経った2017年9月時点では2.8%だった導入率は、2018年1月には「振替実施」(月末金曜日以外での早期退社)を含むと20.8%とその認知と実施率が高まっていることがわかります。
しかし、実際にプレミアムフライデー退社した人はたったの11.2%にとどまっているのだそうです。

シャイニングマンデーのメリット・デメリット



土日の旅行や趣味の時間を充実させ、ゆとりを持って月曜日を迎えることが可能になるこの取り組み。
では、この制度によって働く人や企業にはどんなメリットが生まれるのでしょうか。導入に関して懸念される点もありますので、メリットとデメリットを合わせて確認しておきましょう。

シャイニングマンデーのメリット

シャイニングマンデーは仕事に影響の少ない形で、休息が取れ、働き方の自由度が高まることもメリットです。
午前休を取得すれば、電車などの朝のラッシュを避けて通勤ができますし、1週間の始まりに憂鬱なラッシュを避けて仕事へ向かうことで、気持ちを整えることも期待できます。

働く人がリフレッシュする時間が増えるだけでなく、企業側にとっても、従業員の有給取得が促されることはメリットと言えます。

土日の休みを半日伸ばすことができるシャイニングマンデーなら、働き方や休み方の選択肢が増えるでしょう。
さまざまな休み方が受け入れられ、浸透することで、働く人ひとりひとりの満足度向上が期待できます。
働き方改革の推進につながることもメリットでしょう。

シャイニングマンデーのデメリットや懸念点

月曜午前中に休むことで、月曜日がゆっくりできたとしても、仕事の量が変わらなければ他の日に業務の負担が回るだけになってしまいます。
仕事の量が多い場合は、月曜当日の残業が増えたり、1週間の別の日の業務量が増えたりするリスクも考えられます。

プレミアムフライデーは月末の金曜日に限定されたため、職種や業界によって実施が難しいという意見があり、あまり普及しなかったのも事実です。
月末という縛りがないとはいえ、月曜日に限定されるシャイニングマンデーも同様と言えるでしょう。

働く人が、本当に休みたいときに有給を取得することを促進する取り組みではないという点も、制度の欠点と言えます。
シャイニングマンデーが今後推奨されたとしても、指定された日に休むことは、それぞれの職場の繁忙期や業務の都合上現実的ではありません。
休めない人が増えるうちに、結果的に国が決めただけの制度と認識されて形骸化してしまう可能性は十分に考えられます。

シャイニングマンデーの取り組みの現状


現在、経済産業省や政府が、月曜の午前中に休む制度を提唱しているわけではありません。
プレミアムフライデーのキャンペーン実施後、毎月の最終金曜日という決められた日に早く退社することは、業務の都合上難しいケースは当然あります。
その現実を受けて、プレミアムフライデー推進協議会で議論しました。
結果、他の曜日に振り替えて取得してもよいという判断になり、その一案として、経済産業省の職員が、月曜午前中に一斉に休みを取得したのがシャイニングマンデーの始まりでした。

働き方やリフレッシュの方法について考えるひとつのきっかけに

月曜午前中に休みを取得する取り組みはキャンペーンとして大きく推し進められているものではありませんから、形だけの制度になる可能性が高いのも事実です。
また、シャイニングマンデーは個人に合わせた休みではないので、柔軟性に欠けるという点も難しくさせているでしょう。
しかし、企業や職場、また働く人にとって、働き方やリフレッシュの方法について考える、ひとつのきっかけになる取り組みではあります。

各最適な休暇取得の方法はさまざまですが、有給取得が進まない企業や、社員にリフレッシュの時間を持ってもらいたいという企業の方は、一度トライアルとして実施してみてはいかがでしょうか?

まとめ

月曜午前中に休みを取得する取り組みはキャンペーンとして大きく推し進められているものではありませんが、働き方やリフレッシュの方法について考える、ワークライフバランスを実現する働き方を考えるきっかけにはなるでしょう。

このコロナウィルスの影響下だからこそ、シャイニングマンデーの考え方を参考にして、有給休暇の取得をいつ取るのかや、どうすれば有意義に休日を過ごせるのかをこの機会にぜひ考えてみてください。

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